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下落合(現・中落合/中井含むClick!)の西坂Click!を上りきった突き当たりに、介護付き有料老人ホームが建設中だ。高額な入居費用の同施設には、「グランダ目白落合」という名称がつけられている。「目白落合」という聞きなれない名称もおかしいが、そのチラシのキャッチとリードを見て、思わず身体がのけぞってしまった。
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優雅なひとときをご提案する、全41室の小規模ホームが誕生!
かつて「日本文化村」と呼ばれた、趣ある閑静な住宅街で、心穏やかに、いつまでもご自分らしい暮らしを----。ベネッセの介護付有料老人ホーム/グランダ目白落合
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下落合は、いつから「日本文化村」などと呼ばれるようになったのか、「心穏やかに」自分らしく暮らせないので、のけぞってしまったのだ。
下落合の中部にあった目白文化村Click!のことを、地元の人たちや画家・作家たちが地名どおりに「下落合文化村」Click!という別名(通称)で表現するのは聞いたことがあるし、当時は東京郊外にあたる落合地域の文化住宅地全体(近衛町Click!やアビラ村Click!など含む)のことを、大正期から昭和初期にかけてのマスコミ表現をそのまま、大雑把で概念的かつ抽象的に「下落合文化村」と呼称されているのは承知しているけれど、「日本文化村」というのはまったくの初耳だ。
なんだか、以前はよくTVで放映されていた、「きょうはセラミック包丁に、このセラミックナイフをお付けして、なんと9,980円! …♪マルマルのニーニーニーニー」の、テレホンショッピングが得意な通販会社名のようではないか。じゃあ、入居費用も特別サービスでおまけがついて安いのかというと、これがけっこうな金額なのだ。標準入居金が1,380万円、月額利用料が258,580円で、さらに介護保険の自己負担分がかかるから、頭金は別にして老後に毎月30万円以上の収入がなければお小遣いも捻出できないので、「日本文化村」はとても安売り通販のようなわけにはいかない。
施設内のサービス内容はというと、「介護職員を24時間、看護職員を日中365日配置」とミッションクリティカルな介護サービスに加え、「四季折々の食材、器や盛り付けにもこだわるお食事」が提供され、「心身ともに健やかに。機能訓練指導員を配置」するという、なにもせずただ毎日をボーッと暮らせる(非常にうらやましい環境w)、いたれりつくせりのサービス内容だ。そして、入居者の「ライフスタイル」にあわせた暮らしができる例として、地下の音楽スタジオやティールーム、酒も飲めるラウンジ、カルチャー講座などの設置が予定されている。マタンゴでX星人のお姐さんClick!も入居してる、「やすらぎの郷」レベルの待遇なのだ。
この会社は、次回の介護付き有料老人ホームとして「グランダ常盤台弐番館」の建設を予定しているとか。東京の「文化村」や近代建築がお好きな方なら、もうなんとなくお気づきだろう。この会社の建てる老人ホームは、大正期から昭和初期にかけて“郊外文化住宅地”と呼ばれた地域にマトを絞って、次々と同様の施設を建設しようとしているようなのだ。そのうち、「グランダ国立」とか「グランダ大泉学園」、「グランダ池田山」、「グランダ華洲園」、「グランダ田園調布」とかの介護付き有料老人ホームのチラシが、新聞の挟みこみやポストに配布されるのかもしれない。(もうすでに存在したりして?)
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もう1ヶ所、オバケ坂の樹々を伐採して緑の環境を打(ぶ)ち壊してくれた、タヌキの森Click!に建設中の「ソナーレ目白御留山」という同様の老人ホームもある。こちらは、まるで大型低層マンションのような仕様だが、そのキャッチとリードを引用してみよう。
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自然豊かな都心に誕生する、新しいホーム。
「本当の長生き」とは何かを追求します。手厚い介護のできる環境と、ご入居者ご自身に合った生活を実現するライフケアプランで、ご自身らしい「本当の長生き」を私たちは追求しています。/介護付有料老人ホーム/ソナーレ目白御留山
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「自然豊かな」環境を打(ぶ)ち壊し(冒頭写真)にして、いったいなにをいっているのかと腹立たしいが、ホーム内の介護サービスメニューは西坂の「グランダ目白落合」とほぼ同様だ。御留山Click!から西へ250mも離れ、大倉山(権兵衛山)Click!のさらに西側のタヌキの森に建設しているのに、「ソナーレ目白御留山」というネームも恥ずかしく感じるほどだが、もっと離れているマンションに「御留山」とついている物件もあるので、おかしな建物名はこの施設に限らない。
ただし、入居に必要なおカネは、西坂の「グランダ目白落合」どころではない。たとえば「前払いAプラン」の場合には、入居時に2,365万円超が必要で、月々の利用料は269,500円、「Bプラン」では入居時に1,771万円超かかり、月々の利用料が380,000円と、とんでもないメニューになっている。ちなみに、毎月均等の「Cプラン」は月々691,500円と途方もない金額だ。これ以外にも、敷金や介護保険などの必要経費がかかるので、たとえば「Bプラン」を選んだとすると、頭金は別にしても毎月50万円ほどの収入のある老後を送っている人でなければ、とても安心して入居できそうもない。
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ちょっと考えればわかりそうだけれど、下落合には国際聖母病院Click!と目白病院の2ヶ所の救急指定病院が存在し、それなりの規模で各科の医師や看護士がそろう、比較的めぐまれた地域だ。また、各種の専門医院も数多く開業している。その近くにマンションかアパートを買うか借りるかして、警備会社による日々の見守りサービス(映像+腕時計タイプのヘルスマネジメント用スマートデバイス)を契約したほうが、よほど安上がりに済むのではないだろうか。ちなみに、上記の料金体系は自分ひとりで入居する場合であって、夫婦で入居の場合はまた異なる条件になるのだろう。
建設業者は、「ご近隣の皆様」と題するビラをタヌキの森の周辺地域に配布しているようで、「今後も当ホームの建設工事にて、いま暫くご迷惑ご不便をお掛けいたしますが、何卒ご理解ご協力賜りたく」と記載しているが、キャッチフレーズに「自然豊かな」と書いておきながら下落合の住民が100年来親しんできた、野鳥の森に隣接するオバケ坂(うちの坂Click!)の豊かな自然を打(ぶ)ち壊しておいて「ご理解ご協力」もないものだ。いっていることとやってることが正反対で、日本語が不自由なのか、はたまた用法を知らないのかまったくお話にならない。
最近、東京でも緑が比較的豊かな地域へ、老人施設を建設するのがブームのようだ。それは、都内にある集合住宅が飽和状態になり、マンションやアパートを合計すると23区内だけで、実に47万室を超える空き室がカウントされている現状と無縁ではないのだろう。今度の台風19号と、つづく大雨災害でも明らかなように、予想される大震災などで電気(や水道)が途絶えると、高層マンションでは即座に災害難民が発生しかねない危機的な状況(基本的なリスク管理だと思うが)を、東日本大震災Click!のとき以来目の当たりにして、今後は高層マンションの上階で空き家が増加するという課題が加わるのかもしれない。だが、老人施設を都内へ企画する際に、かろうじて保存されている保護林も含めた緑地を破壊してまで建設するのは、なんとしても止めたい大きな社会課題のひとつだろう。
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さて、下落合はそのうち「日本文化村」どころか、「東京文化村」(なんだか演劇が上演されそうな)とか、「日本文化センター村」とかw、「西武文化村」とかわけのわからない、意味不明な名称で呼ばれるようにならないともかぎらない。下落合で史的に存在したのは「目白文化村」、強いて当時の地元で呼ばれていた通称(別称)にしたがえば「下落合文化村」であって、「日本文化村」などかつてこの世には存在していない。
◆写真上:ケヤキなど大樹が繁る雑木林が、丸裸にされたオバケ坂上部の惨状。
◆写真中上:上は、西坂上に建設中の「グランダ目白落合」のチラシ。「日本文化村」というのは、いったいどこにあったのだろう? 中は、西坂の上に建設中の様子。(空中写真はGoogle Earthより) 下は、1941年(昭和16)に斜めフカン撮影の第一・第二文化村。
◆写真中下:上は、オバケ坂上のタヌキの森に建設中の「ソナーレ目白御留山」チラシ。中は、建設中の様子。下は、東側の緑地が破壊されたオバケ坂上部。
◆写真下:大正末から昭和初期に開発された東京郊外の文化住宅地で、1935年(昭和10)ごろの常盤台(上)、1940年(昭和15)ごろの国立(中)、同じく田園調布(下)。
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下落合(現・中落合/中井含むClick!)の西坂Click!を上りきった突き当たりに、介護付き有料老人ホームが建設中だ。高額な入居費用の同施設には、「グランダ目白落合」という名称がつけられている。「目白落合」という聞きなれない名称もおかしいが、そのチラシのキャッチとリードを見て、思わず身体がのけぞってしまった。
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優雅なひとときをご提案する、全41室の小規模ホームが誕生!
かつて「日本文化村」と呼ばれた、趣ある閑静な住宅街で、心穏やかに、いつまでもご自分らしい暮らしを----。ベネッセの介護付有料老人ホーム/グランダ目白落合
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下落合は、いつから「日本文化村」などと呼ばれるようになったのか、「心穏やかに」自分らしく暮らせないので、のけぞってしまったのだ。
下落合の中部にあった目白文化村Click!のことを、地元の人たちや画家・作家たちが地名どおりに「下落合文化村」Click!という別名(通称)で表現するのは聞いたことがあるし、当時は東京郊外にあたる落合地域の文化住宅地全体(近衛町Click!やアビラ村Click!など含む)のことを、大正期から昭和初期にかけてのマスコミ表現をそのまま、大雑把で概念的かつ抽象的に「下落合文化村」と呼称されているのは承知しているけれど、「日本文化村」というのはまったくの初耳だ。
なんだか、以前はよくTVで放映されていた、「きょうはセラミック包丁に、このセラミックナイフをお付けして、なんと9,980円! …♪マルマルのニーニーニーニー」の、テレホンショッピングが得意な通販会社名のようではないか。じゃあ、入居費用も特別サービスでおまけがついて安いのかというと、これがけっこうな金額なのだ。標準入居金が1,380万円、月額利用料が258,580円で、さらに介護保険の自己負担分がかかるから、頭金は別にして老後に毎月30万円以上の収入がなければお小遣いも捻出できないので、「日本文化村」はとても安売り通販のようなわけにはいかない。
施設内のサービス内容はというと、「介護職員を24時間、看護職員を日中365日配置」とミッションクリティカルな介護サービスに加え、「四季折々の食材、器や盛り付けにもこだわるお食事」が提供され、「心身ともに健やかに。機能訓練指導員を配置」するという、なにもせずただ毎日をボーッと暮らせる(非常にうらやましい環境w)、いたれりつくせりのサービス内容だ。そして、入居者の「ライフスタイル」にあわせた暮らしができる例として、地下の音楽スタジオやティールーム、酒も飲めるラウンジ、カルチャー講座などの設置が予定されている。マタンゴでX星人のお姐さんClick!も入居してる、「やすらぎの郷」レベルの待遇なのだ。
この会社は、次回の介護付き有料老人ホームとして「グランダ常盤台弐番館」の建設を予定しているとか。東京の「文化村」や近代建築がお好きな方なら、もうなんとなくお気づきだろう。この会社の建てる老人ホームは、大正期から昭和初期にかけて“郊外文化住宅地”と呼ばれた地域にマトを絞って、次々と同様の施設を建設しようとしているようなのだ。そのうち、「グランダ国立」とか「グランダ大泉学園」、「グランダ池田山」、「グランダ華洲園」、「グランダ田園調布」とかの介護付き有料老人ホームのチラシが、新聞の挟みこみやポストに配布されるのかもしれない。(もうすでに存在したりして?)
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もう1ヶ所、オバケ坂の樹々を伐採して緑の環境を打(ぶ)ち壊してくれた、タヌキの森Click!に建設中の「ソナーレ目白御留山」という同様の老人ホームもある。こちらは、まるで大型低層マンションのような仕様だが、そのキャッチとリードを引用してみよう。
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自然豊かな都心に誕生する、新しいホーム。
「本当の長生き」とは何かを追求します。手厚い介護のできる環境と、ご入居者ご自身に合った生活を実現するライフケアプランで、ご自身らしい「本当の長生き」を私たちは追求しています。/介護付有料老人ホーム/ソナーレ目白御留山
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「自然豊かな」環境を打(ぶ)ち壊し(冒頭写真)にして、いったいなにをいっているのかと腹立たしいが、ホーム内の介護サービスメニューは西坂の「グランダ目白落合」とほぼ同様だ。御留山Click!から西へ250mも離れ、大倉山(権兵衛山)Click!のさらに西側のタヌキの森に建設しているのに、「ソナーレ目白御留山」というネームも恥ずかしく感じるほどだが、もっと離れているマンションに「御留山」とついている物件もあるので、おかしな建物名はこの施設に限らない。
ただし、入居に必要なおカネは、西坂の「グランダ目白落合」どころではない。たとえば「前払いAプラン」の場合には、入居時に2,365万円超が必要で、月々の利用料は269,500円、「Bプラン」では入居時に1,771万円超かかり、月々の利用料が380,000円と、とんでもないメニューになっている。ちなみに、毎月均等の「Cプラン」は月々691,500円と途方もない金額だ。これ以外にも、敷金や介護保険などの必要経費がかかるので、たとえば「Bプラン」を選んだとすると、頭金は別にしても毎月50万円ほどの収入のある老後を送っている人でなければ、とても安心して入居できそうもない。
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建設業者は、「ご近隣の皆様」と題するビラをタヌキの森の周辺地域に配布しているようで、「今後も当ホームの建設工事にて、いま暫くご迷惑ご不便をお掛けいたしますが、何卒ご理解ご協力賜りたく」と記載しているが、キャッチフレーズに「自然豊かな」と書いておきながら下落合の住民が100年来親しんできた、野鳥の森に隣接するオバケ坂(うちの坂Click!)の豊かな自然を打(ぶ)ち壊しておいて「ご理解ご協力」もないものだ。いっていることとやってることが正反対で、日本語が不自由なのか、はたまた用法を知らないのかまったくお話にならない。
最近、東京でも緑が比較的豊かな地域へ、老人施設を建設するのがブームのようだ。それは、都内にある集合住宅が飽和状態になり、マンションやアパートを合計すると23区内だけで、実に47万室を超える空き室がカウントされている現状と無縁ではないのだろう。今度の台風19号と、つづく大雨災害でも明らかなように、予想される大震災などで電気(や水道)が途絶えると、高層マンションでは即座に災害難民が発生しかねない危機的な状況(基本的なリスク管理だと思うが)を、東日本大震災Click!のとき以来目の当たりにして、今後は高層マンションの上階で空き家が増加するという課題が加わるのかもしれない。だが、老人施設を都内へ企画する際に、かろうじて保存されている保護林も含めた緑地を破壊してまで建設するのは、なんとしても止めたい大きな社会課題のひとつだろう。
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さて、下落合はそのうち「日本文化村」どころか、「東京文化村」(なんだか演劇が上演されそうな)とか、「日本文化センター村」とかw、「西武文化村」とかわけのわからない、意味不明な名称で呼ばれるようにならないともかぎらない。下落合で史的に存在したのは「目白文化村」、強いて当時の地元で呼ばれていた通称(別称)にしたがえば「下落合文化村」であって、「日本文化村」などかつてこの世には存在していない。
◆写真上:ケヤキなど大樹が繁る雑木林が、丸裸にされたオバケ坂上部の惨状。
◆写真中上:上は、西坂上に建設中の「グランダ目白落合」のチラシ。「日本文化村」というのは、いったいどこにあったのだろう? 中は、西坂の上に建設中の様子。(空中写真はGoogle Earthより) 下は、1941年(昭和16)に斜めフカン撮影の第一・第二文化村。
◆写真中下:上は、オバケ坂上のタヌキの森に建設中の「ソナーレ目白御留山」チラシ。中は、建設中の様子。下は、東側の緑地が破壊されたオバケ坂上部。
◆写真下:大正末から昭和初期に開発された東京郊外の文化住宅地で、1935年(昭和10)ごろの常盤台(上)、1940年(昭和15)ごろの国立(中)、同じく田園調布(下)。