佐伯作品が架けられた笠原吉太郎葬儀。
笠原吉太郎Click!の孫娘にあたられる山中典子様より、貴重なアルバムの一部や夫人・笠原美寿Click!の手織り作品をお送りいただいた。そこには、笠原吉太郎のプロフィールとともに、1954年(昭和29)に80歳で死去した際の葬儀写真が含まれている。...
View Article船山馨と鞍馬天狗とパリ・コミューン。
いまや「池袋モンパルナス」Click!で有名な小熊秀雄Click!だが、彼は1936年(昭和11)から翌年にかけ読売新聞で文芸批評を担当していた。対象となる作家や作品を具体的に論ずるのではなく、“詩”の形式に託しての批評を試みている。そこで批判にさらされたひとりが、「行動主義」文学運動の先頭に立っていた、下落合435番地の近衛町に住む小説家・舟橋聖一Click!だった。 ▼ コロモが自由主義で...
View Article非「動」的な本とリンゴ本大作戦。
昨年3月末に買った、当時はクラス最薄・最軽量(2012年7月に発売されたNECのLavieZに、現在はその座を奪われているのだろう)のウルトラブックが、暮れの仕事がいちばん忙しい時期に壊れた。1,000gちょっとのCore...
View Article最勝寺・大師堂を子細に観察する。
少し前に、最勝寺の大師堂が佐伯祐三Click!の描く『堂(絵馬堂)』Click!モチーフの可能性があると書いた。さっそく明治末に撮影された大師堂の写真を、ある方からお送りいただいたのでご紹介したい。写真が載っていたのは、明治末に刊行されていた『東京近郊名所図会』Click!(または復刻版以降は『新撰東京名所図会・西郊之部』)だ。...
View Article中井英夫とわたしの西荻感覚のちがい。
先日、ほとんど初めて西荻窪の街並みを散歩してきた。街全体の印象としては、どこか昔の(1960~70年代の)東京の匂いがただよう住宅街や商店街だったのだが、この感覚はわたしの世代以降のみのもので、親以上の世代ともなると、実はまったく異なる感想を抱くのだろう。おそらく、正反対の印象になるのではないだろうか?...
View Article静物画がオバケになってしまう小出楢重。
二科展で樗牛賞や二科賞を受賞した前後、小出楢重が下落合540番地の大久保作次郎Click!アトリエのごく近くに「百姓家」を借りて住んでいたのは、目白駅からの帰宅途中、強度の貧血により原っぱで倒れ俥屋に救われたエピソードとともに、少し前の記事Click!でご紹介した。...
View Articleめずらしい作品が目白押し中村彝展。
中村彝アトリエの復元Click!と同期して、新宿歴史博物館Click!では今年の3月17日(日)から5月12日(日)まで、地元では初の個展となる「中村彝―下落合の画室(アトリエ)―」展の開催が予定されている。同展では、中村彝の展覧会ではおなじみの作品が陳列されるのと同時に、中にはめったに実物を観ることができない作品も出展が予定されている。...
View Articleさようなら、「カフェ杏奴」さん。
わたしが、下落合でパイ専門店「ローリングピン」Click!さんとともに、もっとも多く通った喫茶店「カフェ杏奴」Click!さんが、2月いっぱいで閉店してしまう。開店当初から、13年間も通って情報交換や地域交流、そして取材資料の整理や記事の原稿書き、ときには仕事に利用してきた。ここの記事のおよそ4分の1ほどは、カフェ杏奴で仕上げたものだ。...
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